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『経理のナレッジ・マネジメント』2011/3/28 - 経理合理化プロジェクト ニュースレター

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『経理のナレッジ・マネジメント』2011/3/28

このたびの東日本大震災で被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興を、心からお祈りしております。
また、福島原発事故及び停電等により、広い地域でビジネスや生活に影響を受けていることと存じます。
今回の震災により、多くの方が非常時におけるリスク管理やバックアップ体制について、強く考えさせられたことと思います。
特に、通信、電気、交通、物流などのインフラが止まることの影響の大きさは、不便を感じてはじめて気がつくほど、日頃想定していないことでした。
今後もまだ何が起こるかわからない状況が続くことが予想されています。
間接部門の経理部においては、直接的な社外への影響は少ないにしても、震災後の急激な円高や、みずほ銀行のシステムトラブルなど、予期せぬ事態も生じています。
交通機関の影響で社員が出勤できなくなり、業務が滞ってしまうケースも少なからず発生しているようです。
震災の影響を受けていない地域も含めて、緊急時の社内体制を再確認し、今後に備えておきましょう。
それでは、今回の経理合理化情報です。
今回は経理のナレッジ・マネジメント(知識管理:Knowledge Management)のあり方について、考えてみたいと思います。
緊急時に困らないためにも、この機会に新年度に向けて、社内の業務体制の見直しもしてみてください。

データを加工して情報に変換

経理にとってのナレッジ・マネジメントを考える前に、知識のもとになる情報と、その情報を構成するデータの発生から、まず見ていきます。
企業は各部門において、日常発生するさまざまな事象を、それぞれの目的にしたがい観察し、文字や数値、画像といった「データ」として記録しています。
「データ」は実際に成立した取引だけではなく、社員の出退勤の時刻、営業マンの行動記録、電話やメールの通信記録など、日常の企業活動の結果が「データ」として記録されています。
データの定義はさまざまですが、とりあえずここでは、「データとは、事象を観察して記録したもの」として扱います。
最近では、「データ」はコンピュータを使ってデジタル的に記録するのが一般的になっています。
img201103-01.jpg
そして次の段階として、企業の各部門では、日々発生する多量の「データ」の中から、さまざまな目的に応じて、それぞれの評価基準にしたがって、必要な「データ」を選択し加工して、自分たちにとって意味のある(使える)「情報」に変換しています。
たとえば、営業部門であれば、販売「データ」から商品別の一ヶ月間の販売個数などを販売「情報」として集計して管理しています。
製造部門であれば、生産「データ」から各製品の一日あたりの生産個数や機械の稼働時間などを生産「情報」として取り扱っています。
img201103-02.jpg
このように、「情報とは、たくさんのデータの中から必要なものを目的に応じて選択して使いやすい形に加工したもの」と言えます。
ただし、「データ」と「情報」を明確に線引きして区分することは難しく、「データ」だけでも「情報」となることもありますし、加工された「情報」もまた「データ」として取り扱われることがあります。
この「データ」と「情報」の関係をわかりやすくするために料理にたとえると、「素材(データ)を食べる人の好みに合わせて調理(選択・加工)したものが料理(情報)」ということになります。
経理においては、最終的に事業活動の結果である獲得利潤と資本(財産債務)の増減を報告するために、各取引を貨幣価値に換算して評価し、財産債務の増減を金額「データ」として記録しています。
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次のフェーズで、記録され蓄積された財産債務の増減結果である金額「データ」を、会計基準にしたがって借方貸方に仕訳し、勘定科目ごとに集計して、財務諸表の形式で会計「情報」としてアウトプットします。
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経理で作っている料理(情報)は、いつも決まった定番料理(財務諸表)ばかりです。

実践的知識と理論的知識

次に、「知識」とは何かということになりますが、「知識」は昔から「実践的知識」と「理論的知識」に区分して考えられてきました。
実践的知識とは「どのようにやるか:方法How」であり、理論的知識とは「何をするか:対象What」のことです。
経理の仕事でいうと、実践的知識は伝票の書き方や帳簿の付け方であり、理論的知識は会計基準です。
実際の仕事は、両方の知識がないとできないのは言うまでもありません。
いくら本を読んでも、体を動かして練習しない限りスキーや水泳ができるようにならないのと同じです。
では、私たちの仕事において、実践的知識や理論的知識はどの程度必要でしょうか?
昔は、仕事ができるようになるまで先輩の下で1年以上は修行しなければなりませんでしたが、現在では一般的な業務の引き継ぎ期間は通常、数日から長くても1ヶ月です。
これは、仕事に必要な知識がすぐに引き継げるような環境にあるから可能なわけです。
すでに、ある程度の実践的知識と理論的知識が共有されていることを表しています。
料理でいうと、料理の作り方(理論的知識)がベテランのコックの頭の中にしかないと、新人のコックが同じ味を出せるようになるには何年もかかりますが、詳細なレシピがあれば、同じ味を再現するのに時間はかかりません。
また、熟練の包丁さばき(実践的知識)などは簡単には真似できませんが、フードプロセッサーなどの道具があれば何年も修行しなくても料理が作れるようになります。
要するに、詳細なレシピと便利なツールがあれば、人が変わっても一定のレベルで同じ仕事を短期間で再現することが可能になるということです。
この実践的知識と理論的知識のレシピ化及びツール化は、技術の発展により、人ではなく機械でも再現することができるようになり、人間の仕事を機械に置き換えていきました。
このおかげで、現在の企業では、実践的知識と理論的知識を簡単に社内で共有することができるので、業務引継ぎが短期間で可能になったのです。
経理の仕事も、簿記の知識を持つ経験豊かな専任の経理社員が処理するのではなく、業務マニュアル(レシピ)を見て短期雇用の派遣社員がパソコンを使ってするようになり、今では多くの業務がプログラミングされコンピュータ(ツール)が自動処理するようになっています。
つまり、会計処理を中心とした経理事務は、すでに「知識」ではなくなったということです。
会計処理は、データを加工して会計情報をアウトプットするためのデータ処理工程の1つにすぎないのです。
結局、人間が仕事をするときに必要としてきた多くの実践的及び理論的「知識」は、コンピュータの中に組み込まれてしまったのです。
では、コンピュータ社会における「知識」とは何なのでしょう?

情報から知識への変換

企業が、たくさんの「データ」から「情報」を作り出していることを、先ほど確認しましたが、次は、「情報」から「知識」への変換する過程を見ていきます。
知識管理(ナレッジ・マネジメント)に関しては、少し前の本ですが、『ワーキング・ナレッジ「知」を活かす経営』(トーマス・H.ダベンポート、ローレンス・プルサック著,梅本勝博訳 2000年 生産性出版 http://amzn.to/gfFMII )がとても参考になります。
img201103-05.jpg
この本で、「知識」は次のように説明されています。
「知識とは、反省されて身についた体験、さまざまな価値、ある状況に関する情報、専門的な洞察などが混ぜ合わさった流動的なものであり、新しい経験や情報を評価し、自分のものとするための枠組みを提供する。それは、人の心に発し、人の心に働きかける。組織において知識は、文書やファイルのなかに存在するだけでなく、組織の日常業務、プロセス、慣行、規範のなかに埋め込まれているのである」(p23)
そして、著者のダベンポートたちは情報を知識へ変換するには、次の操作が必要であると言っています。
「知識は情報に由来し、情報はデータに由来する。情報を知識に変換するためには、ほとんどの仕事を人間がやらなければならない。
・比較(Comparison):この状況に関する情報は、すでに知っている別の状況とどれくらい似ているか、をくらべる。
・結果(Consequences):この情報は、意志決定や実践行為にどういう結果をもたらすか、その意義を考える
・関係(Connections):この情報は他の情報とどのように関係しているか、それらを結びつける
・会話(Conversation):人々はこの情報に関してどう考えているか、を実際に話して確かめる
明らかに、これらの知識創造行為は、人間のなかであるいは人間と人間の間でおこなわれる。」(p25)
つまり「知識」は、さまざまな「情報」を、比較・結果・関係・会話などの体験や通して考え、まとめられ、蓄積されたもの、ということになります。
そして大切なことは、「知識」は、人間と人間との関係、人の行為に密接に関係しているということです。
ただ「情報」をたくさん知っていたり、正しい規則や難しい理論を知っている、というだけではそれは「知識」ではなく、「情報」のレベルのままの状態です。
「情報」は、仕事を通して、人間関係を経て、自分なりに考え、人の行為に影響を与えて、はじめて「知識」になるのです。… … …

※ごめんなさい!このサイトでご覧いただけるのはここまでです。以降の情報は『経理4970.tv』サポートサイトでご覧いただけます。 http://www.keiri4970.tv 役に立つ経理合理化情報が満載です。ぜひ『経理4970.tv』で経理合理化を学んでください!
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