『経理は中国へ!アウトソーシング(その2)』2008/02/20 - 経理合理化プロジェクト ニュースレター

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『経理は中国へ!アウトソーシング(その2)』2008/02/20

今年は各地でニュースになるほど雪が多いようですが、いかがお過ごしでしょうか。前回に引き続き、中国における日本企業の経理業務のアウトソーシングの状況について報告いたします。
中国と言えば、年明けから中国製冷凍ギョーザが問題になっています。また、社会保険庁の年金処理の入力作業において、人材派遣会社から派遣された中国人アルバイトが処理した部分で大量のミスが発覚し問題になりました。正直な話、私もモノを買うとき「中国製」というだけで品質を疑ってしまいます。ですから、経理処理を中国にアウトソーシングするなんて考えられないという人もたくさんいることと思います。
私も最初は、いわゆる中国製品と同様に「安かろう、悪かろう」の状態ではないかと疑っていました。それに日本とは、言葉や文化、商慣習が違います。通貨も消費税も違います。まして経理の仕事をするとなると簿記の知識が必要です。
「領収書を見て取引内容はわかるの?」、「会計仕訳や消費税の課税区分は正しく処理できるの?」、「準備や後始末にかえって手間がかかるのでは?」、「いくら安くても、月次決算に間に合わないのでは?」「会社の大事なデータが中国のゴミ箱に捨てられるのでは?」・・・、ちょっと考えただけでも不安材料は尽きませんでした。
大連BPOの実態
NHKで放送された『人事も経理も中国へ』で、通信販売大手のニッセン(本社:京都)の人事部、経理部、総務部の仕事を、大連(中国遼寧省)で処理しているのを見た人もいると思います。前回お話ししたとおり、今年の一月に大連を訪れて、日本企業の仕事をしている現地の人たちに直接会い、その仕事ぶりを確認してきました。
経理や総務、人事などのいわゆる企業のバックオフィス業務や、データ入力業務、コールセンター業務などを外部委託することBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)といいます。欧米企業がインドなどでBPOを活用して、コストダウンしているのは有名です。
ニッセンでも最初に大連へアウトソーシングを開始したのは、通販のFAXやハガキの申込書のデータ入力業務でした。現在も750人の大連スタッフが毎日データ入力を続けています。その後、優秀なスタッフを教育し、給料計算、経費精算といった比較的単純な作業を大連側で処理するようになっていきました。今では、支払準備作業や会計処理、リース契約の更新手続きなど業務範囲は年々拡大しています。標準化されて手順化された仕事は、今ではすっかり大連での業務として定着しているそうです。
インフォデリバ―社の大連BPOセンターでは、ニッセンだけではなく、ソニーなどの日本の大企業のバックオフィス業務を150人の日本語が話せるスタッフが対応していました。
大連1
日本で日常業務を行なうときには、手順や操作方法はすべて担当者の頭に入っていますからマニュアルなど必要ありませんが、大連では仕事はすべてマニュアル化されていて、マニュアルにしたがい進められます。
仕事を大連側に引き継ぐ場合、中国人スタッフが数日間日本へ滞在して日本の社員から仕事を教わります。中国人スタッフは、作業の流れや、使用する帳票、コンピュータの操作方法を覚えながら、日本語でマニュアルを作成していきます。そのマニュアルを日本の社員がチェックした後、大連で一通り業務をテスト運用してから、本番稼動となります。マニュアルに書いていないことが発生した場合は、大連の担当者が電話やメールで日本に確認しながら作業します。マニュアルは日々更新されていきます。こうして、日本企業の管理業務担当者が行なっていた仕事が1つずつ標準化され、手順化され、マニュアル化されていきます。
難しいと思われていた仕事が、単純作業になり、分業されていきます。
書類のやり取りは、インターネット経由でサーバーを共有して行ないます。たとえば、経費の支払処理をする場合はこんな感じです。まず、業者からの請求書を日本側でスキャナーで読み込みサーバーへ保存します。サーバーにある請求書の画像データを大連のスタッフがパソコンで見ながら、会計仕訳データを入力します。
取引業者や取引内容により選択する勘定科目は決まっているので、マニュアルを見ながら選択して入力していきます。取引業者への振込先情報はシステム上に登録されているので、大連で入力された会計仕訳データから、銀行振込データが自動的に作成される仕組みです。取引量が多い大企業では、このように単純な事務作業は、人件費の安い中国人スタッフへ移行し始めているのです。
会計事務所も中国へ記帳代行
大企業ほど取引量が多くない中小企業でも、中国への経理業務のアウトソーシングはすでに行われています。
以前ご紹介した名南経営の上海会計センターや、船井総研の中国記帳代行サービスなどが有名です。私は上海にある会計処理センターも視察してきましたが、そこで中国人スタッフが日本の中小企業の会計処理を行なっていました。50人を超える中国人スタッフが、毎月約2,000社の中小企業の会計処理をこなしています。仕訳数にして毎月50万件以上です。
上海の会計処理センターの場合は、企業と直接やり取りするのではなく、会計事務所を経由します。中小企業の場合、会計処理を顧問の会計事務所へ依頼していることが少なくありません。会計伝票や現金出納帳、預金通帳のコピー、領収書などを顧問の会計事務所へ渡して、会計事務所で会計ソフトへ入力し元帳と財務諸表を作成しています。この記帳代行の仕事を、会計事務所は中国へアウトソーシングしはじめています。
ここでもデータのやり取りは、インターネットを介して行なわれます。会計事務所は顧問先企業から預かった現金出納帳や領収書などをスキャナーで読み込み、前月分まで処理された会計ソフトのバックアップデータとともに共有サーバーにセットします。そしてその顧問先企業の会計処理の仕方を書いた作業指示書を一緒に添付して、インターネットで処理を依頼します。そうすると数日後には会計仕訳が入力された会計ソフトのデータと作業結果レポートが共有サーバー上に戻ってくるのです。
大連2
ほとんどの会計事務所では、今でも顧問先の記帳代行をするためにパート社員や派遣社員を雇っています。しかし、この入力作業を中国へアウトソーシングしている会計事務所では、書類をスキャナーで読み込ませるのがパート社員の仕事になっています。もしかすると、すでにあなたの会社の月次試算表は “中国製”かもしれません
単純作業は安い労働力へ
大連でも、上海でも、仕事は全員パソコンを使って行なっています。もちろん1人1台です。最低限必要なスキルは、パソコンで日本語入力ができることです。これはどういうことかというと、経理業務はすでにコンピュータ化されているということです。経理の人がやっている仕事は、伝票や領収書などを見ながらコンピュータにインプットする作業なのです。
単純な入力作業であれば、マニュアルや作業指示書さえあれば、誰でもできます。毎月定例的に発生する取引については、勘定科目も決まっていますし、以前の取引を見て同じように処理すれば問題ありません。何を見て、どこに何を入力すればいいかがわかれば、誰でもできるというわけです。
経理の仕事がコンピュータ化されていき、残ったのが入力作業でした。実務経験に基づいた専門的な判断や会計スキルを身につけた正社員でなくても入力作業はできるので、入力作業はパート社員や派遣社員に移管されていき、もっとコストの安い外国人の仕事になっていきました。
領収書などの紙がデジタル化され、世界中どこからでもインターネットに接続できるようになったので、外国人労働者を雇わなくても、外国へ経理処理をアウトソーシングできるようになったのです。こうして、中国にいても、日本にいるのと同じように経理の仕事ができるようになり、中国での経理アウトソーシングが実現して普及しつつあります。
日本人の高い給料では経理事務はできなくなる
アウトソーシングの一番の目的は、コストダウンです。
中国へ経理処理をアウトソーシングしている企業や会計事務所は、経理事務員の人件費コストの大幅な削減を目的にしています。中国へ経理業務をアウトソーシングすることにより、社内で処理するのに比べて約20%~50%コストダウンになるようです。予想していたよりも削減効果が小さいのは、アウトソーシングしても、日本側での作業がすべてなくなるわけではないからです。事前準備や作業指示、アウトプットの検証などが残ります。
しかし、アウトソーシングした作業だけで考えれば、コストダウン効果はけっして小さくありません。わかりやすい例をあげると、会計仕訳の入力作業です。
中国へアウトソーシングする場合の料金ですが、入力する仕訳件数で計算されます。上海の会計処理センターの場合、単価は1仕訳9円からになっています。料金は納期や、依頼の仕方によって決められており、振替伝票の入力で納期が10日間であれば1仕訳9円ですが、勘定科目の指定のない領収書からの入力や、翌日納期などの場合は、単価が上がっていきます。単価的には、日本の記帳代行業者へ依頼した場合の約5分の1の料金です。
また、中国へアウトソーシングした場合の費用と社内で会計処理したときの人件費を比較してみます。1日に処理する平均的な仕訳件数(400仕訳)で比べてみると、次のようになります。
正社員:時給3,000円×7時間=21,000円
派遣社員:時給2,000円×7時間=14,000円
パート社員:時給1,000円×7時間=7,000円
中国アウトソーシング:単価9円×400仕訳=3,600

単純に金額で比較すると、中国にアウトソーシングした場合、正社員の約6分の1、派遣社員の約4分の1、パート社員の約半分のコストで処理できることになります。
セミナーなどで日本企業の経理社員にこの話をすると、「私は入力した結果をちゃんと検証しています。入力作業だけの中国と一緒にしないでほしい!」と、よく反論されます。
しかし、中国側でもチェック作業は行なっています。日本よりチェックは厳しいくらいです。なぜなら、ミスしたらお金がもらえないからです。チェックの仕方は何種類かあるようですが、二人が別々に入力して、入力したデータをコンピュータでマッチングさせます。違っている部分が入力ミスです。入力ミスをすると、その部分は給料がもらえません。
また、日本からの指示どおりに作業していなかったり、勘定科目の残高が合っていないなどの理由で、依頼者からクレームが生じたときは、ミスの度合いに応じて報酬が減額されます。
そのときはペナルティとして入力担当者の給料もカットされてしまいます。ですから、入力後の検証作業も真剣です。日本の会社の経理部で、入力ミスのために給料をカットしたら、経理社員はすぐに辞めてしまうでしょう。
※ごめんなさい!このサイトでご覧いただけるのはここまでです。以降の情報は『経理4970.tv』サポートサイトでご覧いただけます。 http://www.keiri4970.tv 役に立つ経理合理化情報が満載です。ぜひ『経理4970.tv』で経理合理化を学んでください!
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